コード進行のよくあるパターン

耳コピ入門ガイド

耳コピをしていると、「あれ、この曲どこかで聴いたような進み方だな」と感じることはないでしょうか。実はJ-POPやポップスには、繰り返し登場するコード進行のパターンがいくつかあります。運営者自身、ベースの聴き取りにかなり苦労してきた中で、結局のところ「よく使われるパターンをあらかじめ知っておくこと」が、耳コピの精度とスピードを一番大きく左右すると感じています。これらを知っておくと、耳コピの作業が格段にスムーズになります。今回はよく使われる代表的なパターンを紹介します。

① 王道進行(4536進行)

J-POPで最もよく使われると言っても過言ではない定番のパターンです。明るさと切なさが混在した、ドラマチックな雰囲気を出しやすいのが特徴で、サビでよく登場します。

Cメジャーキーの場合
F → G → Em → Am
「王道進行」「4536進行」とも呼ばれます。感情的な盛り上がりを作りやすく、バラードやポップスのサビで頻繁に登場します。

② カノン進行

バッハの時代からある、歴史ある進行です。安定感があり、穏やかで温かみのある雰囲気を出しやすいです。Aメロやイントロでよく使われます。

Cメジャーキーの場合
C → G → Am → Em → F → C → F → G
ゆったりとした曲や、感動的なバラードに多く使われます。

③ 小室進行(6451進行)

1990年代のJ-POPで爆発的に広まった進行です。疾走感があり、エネルギッシュな雰囲気を出しやすいため、アップテンポな曲のサビでよく登場します。

Cメジャーキーの場合
Am → F → C → G
「小室進行」「6451進行」と呼ばれます。勢いのある曲や、エモーショナルなサビに多く見られます。

④ 循環コード進行

ジャズやポップスで広く使われる、安定感のある循環パターンです。コードが自然に一周して元に戻る感覚があり、演奏のセッションや即興演奏でもよく使われます。

Cメジャーキーの場合
C → Am → F → G
「1645進行」とも呼ばれ、明るく穏やかな雰囲気の曲に多く登場します。
ポイント: これらのパターンはキー(調)が変わっても、コードの「関係性」は同じです。例えば王道進行はCキーでは「F→G→Em→Am」ですが、Gキーでは「C→D→Bm→Em」になります。パターンの「型」を覚えておくと、どのキーの曲でも応用できます。

⑤ コンファメーション進行

ジャズの名曲「Confirmation」に由来する進行で、アニソンなどで「コンファメ進行」とも呼ばれます。カノン進行の派生形で、途中にコード同士が強く引き合う進行(ツーファイブ)を挟むことで、カノン進行よりも勢いとドラマチックさが増した響きになります。

Cメジャーキーの場合
C → Bm7♭5 E7 → Am7 → Gm7 C7 → F
ここからいろいろ派生します。アニメソングのサビでよく見かける、少し切なく力強い響きが特徴です。

⑥ 丸サ進行(Just the Two of Us進行)

椎名林檎「丸ノ内サディスティック」で使われたことから「丸サ進行」と呼ばれています。海外では「Just the Two of Us進行」の名でも知られる、大人っぽくおしゃれな響きが特徴の進行です。

Cメジャーキーの場合
F → E7 → Am → C
実際には「FM7 → E7 → Am7 → C7」のように7thがつくことが多いです。シティポップ系の曲や、洗練された雰囲気のAメロ・Bメロでよく使われます。

⑦ I→III→VIm

王道進行や小室進行のような広く知られた愛称は今のところ無いようですが、J-POPでよく見かける進行です。本来ダイアトニックコードではIIIm(Cキーなら Em)のところを、あえてメジャーのIII(E)に変えて使うのが特徴です。

Cメジャーキーの場合
C → E → Am
IIImをメジャーのIIIに変えることで、単純なI→VImよりも切なく印象的なつながりが生まれます。Aメロの入り口などで使われることが多いパターンです。

⑧ パターンを知ることの効果

これらのパターンを知っておくことで、耳コピの際に「このサビ、王道進行っぽいな」と当たりをつけることができます。全部の音を一音一音探していくよりも、まずパターンを仮定して当てはめてみる方が、正解に早く近づけることが多いです。耳コピを続けるほど、自然とパターン認識の精度が上がっていきます。

まとめ

コード進行にはよく使われるパターンがあり、それを知っているだけで耳コピのスピードは大きく変わります。まずは今回紹介した7つのパターンを、実際に好きな曲を聴きながら「このパターンかな?」と確認してみてください。コードの聴き取り方そのものについてはコード(和音)の聴き取り方のコツの記事もあわせてどうぞ。

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